商品開発の進め方

業務案内(プロダクトデザイン)

1.商品開発の種類

企業が新規に商品を発売される場合、私達としてお手伝いさせていただける方法は以下の3通りがあります。

  • 従来商品の延長線上の新商品を開発する場合、すなわちその企業として長年取り組んできた商品の新シリーズ、新機種を考える場合
  • その企業の有形資産(工場もしくは製作ユニット)を使って今までにない商品を開発しようとする場合
  • その企業の持つ無形資産(販売ルート)を使って今までにない商品を開発しようとする場合

1.従来商品の延長線上の新商品を開発する場合、すなわちその企業として長年取り組んできた商品の新シリーズ、新機種を考える場合

これはある意味で私達にとって非常に楽しい仕事となります。 何故楽しいか?

それは非常に簡単で「自分が欲しかったモノが」作れるからです。企業内の商品開発はどうしても「村の掟」に従います。企業に勤めている方にしてみればそれが当然だと思ってやっているわけだし、少しは違うことをしようと思っても知らず知らずのうちに「村の掟」に従っています。

私は「自分の欲しいモノは売れるモノ」という勝手なルールを持っていて「こんなモノがあったらなぁ」という漠然とした思いのなかいつの間似たような商品を市場で見かける事多く、なんとなく嬉しいような、悔しいような、そんな思いをそのまま商品開発につなげられればそんなに簡単で面白い事はないな、と思っていたのでした。そういう意味においては大変楽しい作業となります。

また一方でプレッシャーもあります。企業で生き続けて来た商品とは、それなりに売り上げが立ち、違う意味ではそれが「当たり前」として根付いているケースもあります。その「当たり前」を引き継ぐ事は相当な重圧になります。しかもそこで「村の掟」を破る場合。

2.その企業の有形資産(工場もしくは製作ユニット)を使って今までにない商品を開発しようとする場合

まず、その工場の持つ機械を全て見せてもらいます。違う商品を開発しようとする場合、工場側の協力がどうしても必要です。どのくらいの数が出るか皆目検討が付かない中で始める為生産側の協力なくして事を進められません。協力というと普通の響きしかありませんが、「楽しみながらやる」とでもいった方がいいのか、いずれにせよ乗ってこない限り、ま、何をやってもダメだと思います。 それよりも問題は販売ルートです。

この場合、新規で販売ルートを捜すという事になります。これが10年前でしたら、全くもって不可能だったのですが、生産量の想定も併せて今はwebで出来ます。逆に言えばその新規商品に関して販売ルートを持っていないが故の「身軽さ」というものがあります。少ロットで生産をしてみて、市場に問いかけてみてその反応を見て生産体制を決める、という手段もとれます。

3.その企業の持つ無形資産(販売ルート)を使って今までにない商品を開発しようとする場合

このケースはどちらかというと1の既存商品の延長線上にあると思います。まず販売ルートが既に出来ているのでそっち方面で悩む事がない。しかし、これは言い方を変えれば既存の販売ルートから、すなわち前線で戦っている営業マンの方からの思い入れが強く、その方達を納得させられるだけの強い商品が必要です。

営業マンは「新規商品」に対して困惑します。「自分がよく知らないモノは売れない」言い換えれば「勉強してまで新しいモノを売るのは疲れる(今までで別にいいじゃない)」という気配が見えたら、その段階で早ダメです。違う方法を考えた方がいいと思います。作るにしても売るにしても「楽しみながらやる」人達が混じってるだけでこんなに違うのか、というくらいその量には差が出てきます。