OZK-Pギャラン小月1996年

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国道を本州最西端の門司海峡に向かっていくと連続する小高い丘の途切れた比較的商業化の進んでいる平地があります。この建物はその僅かな平地の一角の国道沿いにあり、門司港の山間に挟まれた特異なロケーションを背景にしながら同時に国道と敷地の間に幅5m程度の河川があるため、現実的には国道から少しセットバックした位置にあります。そのため遠くから建物の視認性を高める事は必須アイテムであり、ここではその形状を構造的な整合性を伴った解として求める事を目指しました。

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屋根面の長手方向の梁の形状を弓型にし、同時に矢を引いた時の様な力強い緊張感をもたせ、それがそのまま圧縮と引っ張りを組み合わせた形状となることにより鉄骨フレームによる軽量のハイブリッド構造を実現いたしました。力強さがそのまま応力を受け、その釣り合いから自重は軽減され、結果、構造上、自然な応力のかかり方をそのまま表現でき、同時に軽量化によるローコスト化を実現する事が出来ました。

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ショールームの様子。湾曲した梁を弓を引くような形で中心部を引張りそのままの形で剛性を保つ複合梁の様子。同時に直行方向にもテンション材を入れて屋根全体の剛性を高めます。

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ショールームの入り口の方から見た様子。2階部分のフラットバーによる手摺りが梁の下現在の緊張に呼応します。

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ショールーム部分を夜間外から見た様子。異なる面材がそれぞれ最小のメンバーで緊張されて成立する様子。

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