YRG2-R

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小田急線百合ヶ丘の駅から起伏の多い山あいに向かうとその山あいの小高い丘が連続する斜面に沿ってこのマンションはあります。百合ヶ丘ヴィレッジと言う斜面の起伏をそのまま建築にとりいれた形で存在する、築年数を経ても劣化しない綺麗なマンションの最上階、すなわちその山の頂上に最も近い一室のスケルトンリフォームの記録です。 このマンションのリフォームは我々にとって二軒目にあたりその構造体及び設備の状態を十分に把握しながらの計画であり、更に広告写真のプロデュースを手がける若い建築主の意向もそのベクトルが一致していたため短期間に軽快に進めることが出来ました。

内装のテイストは前回のそれと大きく異なりますが建築計画の根本となる基本的な内容はほぼ踏襲した形となりました。

・既存のプランではキッチン、リビング、ダイニングがそれぞれ細かく区切られ斜面に向かった大きな開口をそれぞれが十分に生かしきれていない状況にあるため、これを取り払い大きなLDKとする。
・浴室が小さくもはやこれに手を入れて快適な浴室空間を作ることは不可能なのでそれ以外の小さな寝室を浴室にリノベートする。
・それ以外の間仕切りで残せるものは残しなるべくコストダウンを図る

写真はそのリビングルームの入り口。もともと2室あったこのスペースは間仕切りを取り払い、天井も外して最大限のスペースを確保して壁面収納とその前面にアイランド型キッチンを置く、という構成で臨みました。

という形で計画を進めました。 写真はそのリビングからテラス方向を見た様子。

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間仕切りを取り払ったLDKは約40畳近くあり、天井も構造躯体ぎりぎりまで上げているためエアコンは床置き型のパッケージエアコンを2台、テラスから連続するウッドデッキの両端に配置。

小窓で切り取られた景色はその殆どが緑の樹木、離れて見ると床のモルタル面にその色を僅かに反射させます。この度の計画ではエントランスからこのLDKまでの上下足ラインをファジーにし、スタジオ的な土足でそのまま入れる空間を目指しました。床暖房を敷設した上からモルタルで仕上げ一段上がった「縁」の様な部分を逆に外部から連続するウッドデッキで仕立て、本来ある室内外の関係を反転させた形を試みました。

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バスルームは既存のバスルームがユニット式で小さいため、これまで小さな寝室として使われていた部屋を新たに全面的に防水処理をしてそこに新たに全く違うバスルームを設けました。排水の勾配により自ずと決められてくる床面を基準に隣接する廊下からは一段上がる形で全て白色で包み込んだ空間にしました。