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創業140年を誇る国内高級家具メーカーの老舗「コスガ」の家具。 日本の近代化を生活面から支えてきたコスガの歴史はそのまま私たち日本人の生活面に於ける近代化の歴史と重複する部分があります。 会社の寿命30年と言われる中、1世紀半にも渡って会社を存続させるだけでも並大抵のことではなく、更にはそこで品質、デザインを保っていく行いは逆にその「品質、デザイン」がいかに優れたものとして受け継がれてきたかを立証していると言えます。このたび私たちがこのコスガの家具のデザインの一部を担うことが出来たことは、同時にそこに受け継がれる一貫した思想にも触れることが出来た貴重な体験と思ってます。

高い品質と使い勝手の良さは当たり前である
普通でありながらそのプロポーションの配分には細心の注意を向ける

この様な環境のなか、私たちはまず応接セットのなかのローテーブル、ならびに新シリーズとしての家具セット(テレビボード、キャビネット)のデザインにとりかかりました。長い時間をかけてデザイン、試作を繰り返した後、ようやく2002年よりその成果が形を伴って世の中に出てこることとなりました。

最初にご紹介するのはローテーブルです。
ソファーと併用して用いられるいわゆる「応接セット」としての一員、ローテーブルをこういったアングルから見ることはまずありませんが、ここでは敢えてその端正な横顔をご紹介したいと思います。一見、当たり前の構成とも言えるローテーブルですが下板の見付け、それを支える支柱の太さのバランス、更には天板のガラスに続くスリリングなプロポーション、更に持ち出しで出ている両サイドの天板と下板のバランスの心地よさ、そういった幾何学的な構成のプロポーションを感じ取っていただければと思います。

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妻側から見たところ。この様にガラスの天板を支える「壁」はこまかいリブの集積の様な板で持ち上げられています。上の写真と併せて、ここでは図らずとも「和風」のプロポーションが出てきていると思ってます。椅子に座って使うので本来は洋風のものですが、日本独特の心地よい「落ち着き」が演出出来るプロポーション、と思ってます。

04内側を見たところ。リブはある意味では模様、一方視覚的には毅然と板の剛性を保っている様にも映る、そんな和と洋の折衷の絶妙なさじ加減をここでは目指しました。

02この様に、手前は結構はっきり見えますが奥にいくとグラデュエーションがかかるように消え入り、天板のガラスのフロスト処理のテクスチャーにその影は吸収されていきます。